子連れで世界一周するメリット〜3年10ヶ月の旅で感じた子どもの成長〜

ご無沙汰しています。子連れ世界一周中のMimiです。

すっかりブログの更新が滞っていましたが、家族全員元気です。約1ヶ月に渡るトルコシリア大地震の救済支援活動を終え、トルコ黒海沿いをキャンピングカー旅しているところです。

2023年3月トルコ・カッパドキアで車中泊

2021年10月の記事を最後にブログを休止してから約1年半。ここ1年ほどで一気に旅が進み、リアルタイムとブログに時差が生まれ、いつからか『書かなければ…』という義務感に駆られるようになり、しばらくブログを休止していました。世界旅も3年10ヶ月が過ぎ、旅での子どもの成長や自分自身のマインドの変化など改めて書き記しておきたいと考え、ブログを再開することにしました。

これまでの旅の様子やリアルタイムは、Instagramで発信していますが、ブログでは旅先での気づきや子どもの成長、世界各国の車中泊事情やworkawayなどについてまとめていきたいと思います。

また、有難いことにTBS『世界くらべてみたら』で我が家の旅を取り上げていただき、多くの方に私たちの旅を知っていただくきっかけになりました。次回は第4弾!引き続き見ていただけたら嬉しいです。

子連れで世界一周するメリット!

2019年6月1日に旅立ち、世界旅を始めて約3年10ヶ月が過ぎました。コロナパンデミックにより中南米各国の陸路国境が閉ざされ、約2年足止めをくらいましたがコロナ禍を乗り越え、南米大陸・アフリカ大陸・中東と旅を続けてきました。キャンピングカーで陸路移動をしながらworkawayというボランティアワークができる制度を使い、世界7カ国8カ所のホストファミリーにお世話になり、現地の暮らしや文化を親子で体験してきました。現在、長男が9歳2ヶ月・次男が6歳6ヶ月となりました。

2022年4月アメリカ大陸縦断達成!
2022年9月ケニア・マサイ族のお宅にホームステイ
2022年12月ヨルダン・ワディラム砂漠で車中泊

workawayについてはこちら!

workaway登録方法・使い方まとめ〜良いホストを見つけるコツ〜

2020年6月24日

訪れた国は、

カナダ・アメリカ・メキシコ・グアテマラ・コロンビア・エクアドル・ペルー・ボリビア・アルゼンチン・チリ・パラグアイ・ウルグアイ・ブラジル・南アフリカ・レソト王国・ナミビア・ザンビア・タンザニア・ケニア・サウジアラビア・ヨルダン・イスラエル(+パレスチナ自治区)・ギリシャ・トルコと全部で24カ国!

約3年10ヶ月の世界旅を通して、息子たちの成長を感じる機会が増えてきました。2歳と5歳で旅立った息子たちがいまや6歳と9歳!特に、長男は8歳を過ぎたころから、旅で培った経験をアウトプットし始め、人間的な成長をより感じるようになりました。

2019年6月旅立ち・成田空港にて
2023年3月カッパドキアにて

子どもの成長についてもよく聞かれるので、今回は、旅を振り返りながら、子連れで世界一周するメリットは何か?息子たちが発した言葉や現地でのエピソードを交えながら7つのメリットをお伝えします。

順応性が高くなる

世界旅は、国籍・年齢関係なく出会いが無数にあります。息子たちは異文化・異年齢の環境の中で常に過ごしているため、自然と順応性が上がり、外国人に対する壁が低くなり、新しい環境に慣れるのも早くなったと感じます。公園やキャンプ場で、初めて会った子どもや大人といつの間にか一緒に遊んでいたり、新しく行ったホスト先で、環境に慣れるのが早かったり、限られた場所で遊びを作り出すのが上手だったりと世界旅のおかげで、順応性が高くなったと感じています。

2019年6月カナダのホスト先にて
2019年12月メキシコにてフランス人家族の子どもたちと
2022年7月レソト王国にてローカルの子どもたちと
コミュニケーション力が磨かれる

様々な人種・国籍・言語に触れているため、コミュニケーション力も旅立ち以前より磨かれたと感じます。ケニアでマサイ族のお宅にホームステイしたときのこと。たった2週間でしたが、長男がホストファミリーのスタンリーと仲良くなり、心を通わせることができました。別れ際に固く抱擁し合い流した2人の涙が、友情を物語っていました。言語や人種の壁を越えて、良い関係性を築けたことは素晴らしいことだと感じています。

2022年9月仲良くなったマサイ族のスタンリーと

世界一周だと国を転々と移動するため、1カ所に定住する子どもと比べ語学力はあまり伸びませんが、言葉が通じなくても遊びや交流を通してコミュニケーションがとれる、仲良くなれる力があるというのは、世界旅で培った力だと感じています。コミュニケーション力は、生きていく上で子どもも大人も大切なスキルだと感じます。

2021年3月コロンビアのキャンプ場ホスト先にて
2022年12月ヨルダン・ベドウィン族の子どもたちと
自己肯定感が育まれる

世界旅では、人種や国籍が違うのは当たり前。そもそもみんな違うので、息子たちが誰かと比較することがほとんどありません。日々多様性を肌で感じています。また子どもに対して、寛容な国が多く、子連れだと声をかけてくれたり、息子たちと遊んでくれたり、褒められたり、一緒に写真を撮りたいと言われたり(笑)温かい目で見てくれることがほとんどです。

2020年12月メキシコ・ホスト先にて

世界旅では比較・評価が少ないこと、子どもに対して寛容な環境があること、またホスト先で現地の人と一緒に暮らし、家族の一員として温かく受け入れてもらった経験などから自己肯定感が育まれたと感じています。加えて世界旅中は、家族で過ごす時間が圧倒的に長いため、親から受ける愛情という面でも自己肯定感の向上に繋がったと思います。

2021年4月コロンビアのホストファミリーと
人生初のチップはココナッツジュース!

ケニアのスラムで出会った日本人男性のダンスに魅了され、マイケルジャクソンのダンスをやり始めた長男。毎日毎日YouTubeでマイケルのダンスを見ては私たち家族に披露していたのですが、2022年11月のある日海沿いのキャンプ場で踊りを練習していたときのこと、ビーチに来ていたケニア人(10人ほど)に『踊って〜!』といきなり言われたのです。

踊りを見よう見まねで始めてまだ1週間ほど。まさか踊りたいと言わないだろうと思っていると、長男が『踊りたい!』と言い出しびっくり。見ている親の方がドキドキする中、一曲を堂々と踊り切り、ケニア人から賞賛の拍手をもらいました。人生初のチップ・ココナッツジュースを受け取り誇らしげな顔をしていた長男の顔が忘れられません。

上手くできないから、恥ずかしいからと考えていたらきっと踊れなかったと思いますが、外国人に対して物怖じすることなく、自分を信じて踊り切れた長男を親としても誇らしく感じました。世界旅を通して培ってきた経験が花開いた瞬間でした。ケニアでの出来事を機に、出会った人々にマイケルのダンスを披露している長男。小さな成功体験の積み重ねが今後どんな風に影響していくか楽しみでなりません。

2022年11月人生初のチップ・ココナッツジュース
世界旅は、生きた学びの宝庫

机上・受け身の勉強では学べない、生きた学びや体験が世界旅には溢れています。自分の目で見て感じ、自ら体験することでより記憶にも残り、親子共に深い学びに繋がっています。長男は、歴史や戦争、自然環境など様々なことに対してなぜ?どうして?と興味を持ち始める年齢になってきたので、世界旅が学習のきっかけにもなっています。また、生きた学びを通じて洞察力も養われたと感じます。

中南米では、メルカド(市場)に子どもを連れてよく買い物に行きました。市場はその国の食文化を知るには絶好の場所。ローカルな食堂にも一緒によく行っていました。精肉売り場では、日本と違い、鶏が丸ごと売られていたり、豚の顔や足がリアルな状態で売られているのが日常。普段、自分が食べているものがどこから来ているかを知る食育にもなります。

ペルーのメルカド
ペルーのメルカド

ケニアでは、ホストファミリーが羊を捌いて振る舞ってくれました。マサイ族は、来客や特別な日には、羊やヤギを屠殺しておもてなしする文化があります。いただきますの意味、残さず食べることの大切さをマサイ族の姿から学びました。

2022年9月マサイ族のホストファミリーと

ペルーでは、クスコやマチュピチュ、オリャンタイタンボなどインカの歴史が感じられる遺跡を訪れました。どんな歴史があったのか、どうして滅びてしまったのか親子で学ぶ良い機会となりました。親自身も知らないことが沢山。子どもだけではなく親にとっても良い学びとなっています。

2021年9月マチュピチュで次男5歳の誕生日

ペルー・ワラスのパロン湖、ボリビア・ウユニ塩湖、アルゼンチン・パタゴニア地方。日本とは違う圧倒的大自然に五感を刺激され、自然の偉大さ・壮大さを肌で感じました。

2021年8月ペルー・パロン湖登山
2022年3月ボリビア・ウユニ塩湖
2022年4月フィッツロイ登山
2022年4月ペリトモレノ巨大氷河

南アフリカは、白人と黒人を分割するアパルトヘイト(人種隔離政策)を行っていた国。美しい景観や洗練された街がある一方で、アパルトヘイトが撤廃されてもなお人種差別や経済格差が根深く、白人と黒人の生活の違いを目の当たりにしました。家族で人種差別とは?アパルトヘイトとは?と考える時間を持つことができました。ネルソン・マンデラ元大統領が過ごした刑務所があるロベン島へも長男と訪れ、学びを深めることができました。

2022年7月南アフリカ・ロベン島の刑務所

アフリカでは、野生動物を見るためにナミビア、ザンビア、ケニアで国立公園へ行きました。動物園でしか見たことのなかった動物たちが目の前にいるという興奮を親子で味わいました。図鑑を片手に野生動物の生態をじっくり観察したり、動物たちの生きる世界がこんなにも広いんだということを体感しました。

2022年7月ナミビア走行中キリン発見!
2022年7月ナミビアサファリ・貴重なクロサイに遭遇

TBS『世界くらべてみたら』で取材班が同行中、ケニアのアンボセリ国立公園を訪れたときのこと。スタッフの1人が『ライオンに食べられる動物たちは、かわいそうだと思う?』と息子たちに質問したところ返ってきたのはこんな言葉でした。

長男『かわいそうだとは思わない。ライオンも人間も食べなきゃ生きていけないんだから』

次男『これも人生だと思うよ』

ライオンに食べられる草食動物がかわいそうというイメージを抱くのではなく、肉食動物も人間も、命の犠牲の上に自分の命が成り立っていることを子どもながらに理解しているのだと感じました。

ケニア最大のキベラスラムへも訪れました。想像を絶するほどの過酷な状況でも、みんなで助け合いながら逞しく生きる姿に、人間の底力のようなエネルギーをもらいました。当たり前の有り難さに気付く機会にもなりました。

2022年9月ケニア・キベラスラムのマゴソスクール

サウジアラビアでは、民族衣装を着てイスラム教第二の聖地メディナを訪れたり

イスラエルでは、ユダヤ教イスラム教キリスト教の聖地が集まるエルサレムを訪れました。宗教や戦争のことについて考えたり、3宗教の成り立ちを知る機会となりました。

2022年12月ユダヤ教の聖地・嘆きの壁
2023年1月イスラム教第三の聖地・岩のドーム
2022年12月キリスト教の聖地・聖墳墓教会

長男『みんながこの場所を大切にして、分け合えたらいいのにね』

大人以上にしっかりとした意見を持っていて、親の方がハッとさせられます。先入観がないピュアな子どもの発想や発言から親の方が学ばせてもらっています。

そして現在いるトルコでは、SNSで集めた支援金とチャイハネ様から委託された寄付金で救援物資を購入し、集配所へ届ける支援活動を約1ヶ月に渡り行いました。私たちにできることから、困ったときはお互いさまという助け合いの精神を、息子たちも支援活動を通して感じ取ってくれたように思います。

2023年2月救援物資を集配所へ
現地テレビ・Webメディアに取り上げていただきました

ここに上げたのはほんの一部。世界旅には、生きた学びだと感じる場面がまだまだ沢山あります。

やはり旅は最高の学校!!

世界が身近になり、世界中に繋がりや友達ができる

世界旅は、新しい出会いが尽きません。旅先での出会いは、現地人であれ、在住日本人であれ、お互いより色濃く思い出として残ります。また、旅を通して世界の国々がグッと身近になりました。世界中にまた戻りたいと思える場所がある、再会したい人がいるということは何ものにも変えられない一生の財産ですし、世界基準で物事を考えられるようになりました。息子たちは1人で旅ができるようになったら会いたい人、行きたい場所が沢山あると話しています。親としても、成長した息子たちがバックパックを背負って旅立つ日が今から楽しみでなりません。

2019年6月カナダのホストファミリーと
2022年1月コロンビアで長男8歳の誕生日
2023年1月イスラエル人のジブさんと
当たり前』に感謝する心が養われる

海外では、温かいシャワーが出ない、水道水が飲めない、ネットが通じない、お店が閉まっている、陥没だらけの道、電気も水道もない場所で生活してる民族がいたり…と日本では当たり前と思われていることが、当たり前ではないことに気付かされます。また、キャンピングカーという狭い空間で水、電気、ガスが制限された暮らしをしていることもあり、温かいシャワーが浴びられた、家族揃って温かいご飯が食べられた、だけで小さな幸せを感じるようになり、当たり前の日常に感謝する心が芽生えました。

2019年11月メキシコ・水が合わず1週間下痢が続いた
2022年7月南アフリカ・レソトのサニパス国境、悪路越え
2022年9月ケニア最大のキベラスラム訪問
家族の絆が深まる

異国での出会いや体験、予想外のハプニングの数々…すべての感情や体験を親子で共有し、協力し合い乗り越えることで、家族の絆が深まったと感じています。

世界旅で過ごしたすべての時間が、親子共に一生の財産であり宝物の時間。

2022年3月ボリビア・ウユニ塩湖

あの時楽しかったね、大変だったねと家族で一生語り合える共通の思い出が沢山あるって、人生をより豊かにしませんか?

2022年12月ヨルダン・ワディラム砂漠

最近、長男に『世界旅で一番楽しいことは?』と聞いたことがありました。

すると『家族全員でご飯を食べているとき』と即答!世界中を旅してきた長男ですが、家族といる時間が一番楽しいと聞き嬉しくなりました。子どもにとって、家族は人生の土台。世界旅で得た経験や家族の絆が息子たちの人生の糧になると信じています。

以上、私が思う子連れで世界一周するメリットでした。いかがでしたか?子どもの性格や年齢によっても違いがあるとは思いますが、子連れで世界旅に行ってみたい方、旅育に興味のある方、ぜひ参考にしてもらえたら嬉しいです。

最後に

世界を子連れで旅するってハードルが高いように思うかもしれませんが、旅していて感じるのは子どもは世界中で愛される存在ということ。

温かく声をかけてくれることがほとんどですし、子連れ旅だったからこそ助けてもらったこと、繋がった素敵な出会いが沢山ありました。

子どもはあっという間に成長するもの。

成長するにつれ、家族で過ごす時間はどんどん減っていきます。

親と一緒に過ごしてくれる貴重な幼少期に、家族で世界を見て感じて体験することって本当に宝物の経験。

そして親子共に最高のギフトだと感じています。

今しかないこの時間を親子で思いきり楽しみましょう!

子連れで世界旅に出るすべての方を応援しています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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4 件のコメント

  • ブログ更新、待ってました❣!
    心を込めた長文、お疲れさまでした
    子供の成長が中身が濃く
    そして物凄いスピード
    目を見はるばかりです
    「家族そろってご飯を食べられる幸せ」が一番だと言ってくれた長男君の言葉に同感です
    まだまだ旅は続くでしょう、楽しく良い思い出を体験してください

  • 素晴らしいブログありがとうございます

    こどもは一瞬一瞬を大切にして
    生きているのが凄く分かりますね

    あんだけたくさん国を巡って
    色んな景色
    色んな人に出会っても

    最高の幸せは

    【家族でごはんを共にする】

    みんなやっていることだった!

    一番大切なことは何なのか
    それはところ変われど家族の日常だった

    素晴らしいです

    これからも道中気を付けて!
    しっかり楽しんでください

    親にとって一番の喜びはこどもの成長を目にすること

    同じ小学生を持つ父親として
    そして子を持つ同じ親として
    これからも応援しております

    • 木村さん心温まるメッセージ本当にありがとうございます。紆余曲折ありましたが、ここまで長く旅を続けてきたからこそ見えた世界、子どもの成長、気付きが沢山ありました。世界旅を通して、家族の絆を深められたのは今後の人生において親子共に一番大きなメリットになったと思います。貴重な幼少期を家族で密に過ごし、成長を夫婦で見守れたことも最高の時間でした。あと1年となりますが、引き続き思いきり旅を楽しみたいと思います。

      余談ですが、木村さんから教えていただいたチャレンジタッチを4月から始めることにしました。教えていただきありがとうございます。今後ともよろしくお願いします。

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